北海道駒ケ岳


火山の恵みが拓くナノテク

 火山噴出物の利用が未来を大きく拓く可能性があるというニュースが届きました。

 ハイテク素材としてよく耳にする“カーボンナノチューブ”を大量生産するのに、多孔質な溶岩が利用できるかもしれないというニュースです。

Science Daily
Volcanoes And Nanotechnology: Direct Synthesis Of Carbon Nanotubes With Volcanic Rock

The A to Z of Nanotechnology
Natural Lavas as Catalysts for Efficient Production of Carbon Nanotubes and Nanofibers

原著論文:
Dang Sheng Su, Xiao-Wei Chen
Natural Lavas as Catalysts for Efficient Production of Carbon Nanotubes and Nanofibers
Angewandte Chemie International Edition
Volume 46, Issue 11, Date: March 5, 2007, Pages: 1823-1824

 エトナ山の多孔質な溶岩には豊富な鉄酸化物(鉱物で言うところのマグネタイトやヘマタイトなどの鉄チタン酸化鉱物??詳細不明)の微粒子が含まれています。溶岩を粉砕し、含まれる鉄酸化物の微粒子を鉄の単体に変える処理を行った後に、水素とエチレンの混合ガスと溶岩の粉を反応させたところ、鉄粒子が触媒として働き、エチレンが炭素の単体に分解され、カーボンナノチューブやナノファイバーの形態で溶岩の粉の表面に沈着することが発見されたとあります。

 この発見の何がすごいかというと、その生産コストにあるようです。もちろん今までもカーボンナノチューブを触媒反応で作り出すことは可能だったようですが、これまでの手法はコスト面で大量生産が難しかったようです。一方、溶岩は自然界に大量に存在し、安価で手に入るだけでなく、カーボンナノチューブを作り出す触媒とカーボンナノチューブを沈着させる基材?(substrate)の両方の機能を持つ点が画期的なようです。

参考ページ:



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