北海道駒ケ岳


北極海の深海底で爆発的噴火の証拠

 北極海の深海底で爆発的な火山活動が起こっていることを示す証拠が無人自動航行海底探査機の探査により見つかったそうです。

Science News
Expedition yields first evidence of explosive volcanism on Arctic seafloor
http://www.sciencenews.org/view/generic/id/33630/title/Under_Ice
火山灰の画像あり

Science Daily
Fire Under Arctic Ice: Volcanoes Have Been Blowing Their Tops In The Deep Ocean
http://www.sciencedaily.com/releases/2008/06/080625140649.htm

 北極海の海底では、海洋プレートの拡大の軸に沿って中央海嶺ができており、これまでも地震などの観測研究から、火山活動が起こっていることが推定されておりました。

 今回の発見は、海底探査機で海底火山を見つけたということ以上の重要性があります。それは火山灰を出すような爆発的な噴火をこの海底火山が行っている点です。

 今回見つかった海底火山は火口が水深4000mの位置にあるそうです。このような深さで起こる海底噴火では、火山灰をつくるような激しい噴火は起こらないと考えられていました。その理由は、中央海嶺で噴出するマグマは、マグマに溶け込んでいるガス成分が少ないため、大きな水圧がかかる深海底の条件では十分に発泡できず、噴火が激しくならないと考えられてきたからです。その代りに枕状溶岩が海底に噴出します。

 今回の探査によって発見された火山では、枕状溶岩だけでなく、噴火に伴って噴出されたとみられる火山灰が見つかっています。その火山灰は気泡を含んだマグマが砕けたような形態をしているそうです。

 上記のニュースサイトには枕状溶岩の上にどっさりと積もる火山灰の画像や顕微鏡写真が掲載されています。

 こんな深い場所でなぜ火山灰をつくるような激しい噴火が起こったのかは、今後の研究テーマかと思いますが、この研究チームは、噴火する前のマグマ溜まりの中に気泡が集まった部分が形成されたのではないかと推定しています。大量のマグマから発生した気泡を少量のマグマに集めれば、気泡に富んだマグマが作れるという理屈です。

原著論文

Sohn et al.
Explosive volcanism on the ultraslow-spreading Gakkel ridge, Arctic Ocean
Nature 453, 1236-1238 (26 June 2008) | doi:10.1038/nature07075
http://www.nature.com/nature/journal/v453/n7199/full/nature07075.html


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