日本火山の会

2006年雪の城ヶ島OFF会

2006年1月21日

 2006年1月、雪降る中、神奈川県・三浦半島の南端に位置する城ヶ島で火山観察会が行われました。といっても城ヶ島に火山があるわけではありません。城ヶ島の地層(三浦層群三崎層)そのものは “付加体”とよばれる地層です。その付加体の中には、かつての海底火山からもたらされた噴出物が含まれています。三崎層からはスコリア・火山豆石だけでなくマグマと水が接触してできるような火山灰や、時にはパン皮状火山弾などが見つかるそうです。それらの証拠から、浅い海の中で起こったマグマ水蒸気爆発(スルツェイ式噴火)の後に陸上噴火が引き続いたというストーリーが立てられています。当日は資料を片手に露頭を探し、火山学的ストーリーを解読しようと試みました。

 計画当初は、冬でも温暖な三浦半島で冬のポカポカ陽気の中の観察会を期待していましたが、実際は8年ぶりの大雪という日となりました。こんな天候の中でも10人の参加者が集まりました。みぞれ降る中、2時間も野外観察を楽しみましたが、さすがの悪天候。早々に観察を切り上げ、久里浜での新年会に突入しました。

参考ページ:

三浦半島の地質・地層 
http://www.edu.city.yokosuka.kanagawa.jp/chisou/index.html

付加体について
http://www.asahi-net.or.jp/~gf7m-isi/hukatai1.html

 集合は京浜急行の終点・三崎口駅。ここからはバスで城ヶ島へ。

 城ヶ島に到着後はとりあえずバスの待合室で城ヶ島の地質を味わうための簡単な解説。

 鍵になるのは粗粒なスコリアを含む層序。

 数cmくらいの粗粒なスコリアが上にいくほど細粒になって行きます。

 城ヶ島の西部では黒く見えるスコリア層と白く見える細かい泥岩の層が何重にも重なっています。

 スコリア層の部分が侵食に強く、出っ張っているようです。

 ここで地層の方向や傾斜を測るクリノメーターの登場。簡単なクリノメーター講習会となりました。

 冷たいみぞれが止みません。でも磯には幻想的な風景が。

 海面からは湯気のようなもやが上がって、磯をふんわりと包んでいます。“けあらし”と呼ばれる現象だそうです。こんな天気に城ヶ島に来たからこそ見られた風景ですね。(参考:釧路のけあらし

 こうしてみると不思議の絵のような地層の画像。

 実は断層によって地層がずれています。

 これが有名な城ヶ島の“火炎構造”。柔らかくて軽い堆積物の上に重い堆積物が乗ることによって出来る脱水を伴う変形構造とのこと。

 もう少しがんばって東の方に海岸を進みます。

 ターゲットは“火山豆石”。しかし見つけるのは難しかったです。

 浜辺では砂の上に出来た風紋に雪が溜まって不思議な模様が出来ていました。

 あまりに寒いので野外観察を切り上げ、新年会会場へ。その途中でお土産屋さんを物色。

 新年会が始まりました。

 新年会では火山写真や京急の割引切符のお年玉も。

 しげちゃんさんの素晴らしい火山紀行ファイルもご披露いただきました。

 火山や露頭の画像が地図とともに各火山ごとにまとめられています。

 皆さんご自慢の火山観察七つ道具も酒の肴に。こちらがチゼルハンマーで、あちらがピックハンマー。

 新年会は昼過ぎから7時間近く続きました。火山OFF会は悪天候でも楽しく盛り上がることが出来るとわかりました。でも、やはり城ヶ島の地層を十分に味わえなかったのは心残り。近日中に再び城ヶ島火山観察会を計画することでまとまりました。

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