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2012年 田沢湖OFF会
2012年6月23(土)〜24日(日)
ほたほたさんの企画と案内による、秋田・田沢湖OFF会が、構想1年以上の入念な温存を経て、ついに実現しました。 |
第一集合地の盛岡駅を出発し、約1時間で第二集合地の田沢湖駅へ。ここで全員集合となり、まずは最初の観察地である田沢湖畔へ。田沢湖の成因については諸説ありますが、ここではカルデラ説に関する議論が盛んに行われました。 昼食タイムなのに、石英砂の観察に夢中になる人々。 このあと、郷土資料館でクニマスなどについての勉強もし、さらに「みそたんぽ」の勉強も。 |
田沢湖畔で、ほたほたさんの解説をじっくり聞く。 |
![]() 余談ですが、、、まさにこの日は、東北新幹線開業30周年記念日。どうりで駅ホームには「撮り鉄」が多く、そもそも新幹線が混雑しているわけだ。 盛岡駅集合者の数人は、目ざとく記念乗車券の特設販売に気づき、盛岡駅の駅弁とともに、しっかりおさえる。旅の醍醐味を貪欲に味わい尽くす。 |
春山の露頭。この辺の、200万年間の火山活動と地形発達に思いを馳せるうえで、重要な露頭です。田沢湖がカルデラとして誕生したときの噴火による噴出物、と解釈されているようです。 |
春山露頭の堆積物。上から下まで、細かな火山灰と、ものにより潰されたような軽石、変質の激しい岩石などが混ざりこんだ顔つきをしています。 |
高さ20mの露頭を、一生懸命観察しています。 |
秋田駒ヶ岳の、1万2千年前頃の噴火活動による火砕流「生保内(おぼない)火砕流」堆積物の観察。山頂域から約7.7kmの地点。ゆっくりと観察のできないところなので、ほたほたさんの解説を中心に。 |
ここからは田沢湖を1周。玉川からの導水路。玉川温泉を上流に持つ、酸性の水の流入によって、田沢湖は酸性の湖になってしまった。クニマスをはじめ、ほとんどの魚が棲めなくなってしまった。導水路のコンクリートも、だいぶくたびれているように見えます。 |
たつこ像前は、田沢湖に棲む数少ない魚であるウグイに、えさをやることができます。ウグイはどうやら、観光客のえさが主食らしい。 本来であれば、ここからたつこ像と秋田駒ヶ岳の夕景の美しい写真が撮れるそうです。 |
アルパこまくさ(登山用の駐車場・情報ステーション)を見学。 アルパこまくさの建物内は、火山や動植物に関する展示が充実。秋田駒ヶ岳の写真を使って、ほたほたさんによる解説や議論も行われました。火山監視カメラは「節電中」。 建物の裏に、秋田駒ヶ岳の初期の活動期(約7〜8万年前)の田沢湖高原溶岩の露頭があります。 わずかに晴れ間が覗いた隙に、田沢湖も見下ろすことができました。 |
田沢湖高原溶岩は、1cmを超える大きな斜長石(社長席?)が目立つ。 (写真は、アナグリフになっています。左目:赤、右目:青のメガネでご覧ください。) |
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今回は観光ホテルに宿泊しました。硫黄の臭いの温泉が良かったです。 男風呂の内風呂には、立派なアグルチネート(火口近くに熱い状態でたまった、溶岩のようなもの)も。 |
もくもくと営業活動?、いや親睦をはかる人々。 |
夕食は、きりたんぽや地鶏、稲庭うどんなど、秋田の郷土料理が充実していました。 |
田沢湖の地ビールも楽しみました。 |
夜は、ほたほたさんによるキッチン火山の「実験教室」と「秋田の地酒鑑賞会」。火山マニアが喜びそうな発泡性のにごり酒で、「密度流」を再現しています。 |
2日目の朝は、自己紹介から(昨晩は、実験に盛り上がりすぎ、自己紹介が忘れられていました)。 |
田沢湖エリアから玉川温泉への往復の途中、玉川ダムにて休憩。堤幅400m超、堤高100mで、某ドラマでは、上から虎の子ロープで堰堤を降りるシーンが撮られました(第7話のようです)。想像するだけで汗が出てきます。ここではダム資料館も開設されています。 |
玉川温泉の観察路を巡ります。いたるところから火山ガス成分を含む水蒸気が出ています。岩盤浴をしている人は、ガスに注意をして欲しいものです。無風の時に凹地に行くのは、なるべく避けたいところです。 |
大噴(おおぶけ)からはpH2以下の温泉が吹き出す。ほたほた家の浴槽が0.6秒で満たされる噴出率だそうです。 |
玉川温泉観察路では、硫黄の結晶や、タバコの不始末により発火し、溶岩流のように流れた硫黄も見ることができます。当然、周囲は「禁煙」です。この後、適当な場所を見つけてお昼の弁当です。 |
放射線を出す貴重な石「北投石」はしばしば盗掘されているようです。「不審な行動をとっている人」「石をたたくハンマー音」は、「通報しましょう!」 地質調査の際は、誤解をされぬよう、お気をつけて。 玉川温泉ビジターセンターにて。 |
生保内発電所。田沢湖の水を使った発電所で、建物は70年以上前のものらしい。 |
生保内発電所の脇にある露頭では、玉川溶結凝灰岩と呼ばれる、200万年前頃の火砕流堆積物を見ることができます。露頭の下の方は、鉱物と細かい火山灰が目立ちますが、露頭の上部は、軽石がレンズ状につぶれた、溶結した火砕流ならではの構造が見られます。 |
火砕流ではなく、きのこを探して露頭を渡り歩く姿は、軽快そのもの。 |